DA BLACK HOLE SUPER TECHNIC 奥義大全

アナログとデジタルを見分ける


分析結果を見ることで、相手の加入回線が「アナログ」か「デジタル(ISDN/PHS/FOMA/WIN)」かを見分けることができます。

●アナログ/デジタル(ISDN)の事前の切り分けは、課題解決における重要な分岐点となることがあります。

1. アナログ回線
 
解析結果の画面を見ます。




〔アナログ回線〕
「相手ルートなし」+「相手局」は、ほとんどがアナログ回線です。
「相手ルートなし」+「中継局」も、基本的にアナログ回線です。
(ただし中継局にISDN交換機能がない場合は、中継局の向こう側がデジタル回線である可能性は否定できません)

〔例外情報〕
解析に使用するするキャリア・中継局の特性・コンディションによって若干異なることがあります。厳密を期す場合は、異なるキャリア(事業者番号)を経由して同番号を解析しつき合わせたほうがよいかもしれません。
『NTT ひかり電話』は、FTTHでありISDN機能を持たないため「アナログ回線」(相手ルートなし)となります。
『ボイスワープ』(転送電話)の加入者は、転送先の回線情報を表示します。この切り分けの必要がある場合には、転送電話を見分けるを参照してください。

理由

 ノーマル状態のDAブラックホールで解析を試みる場合、通常は「非制限デジタル64K」というモードで相手方に発信検査を行います。
この通信モードは一般的に、ISDN対応プロバイダへの接続方式であり、この発呼に応じるのはダイヤルアッププロバイダや私設ISDNアクセスポイントを持つ企業・個人など少数です。

 アナログ回線やPDC携帯電話などに「非制限デジタル64K」で発呼を行っても、交換機が「(接続できません)」と応答します。
そのひとつが「相手ルートなし(003)」です。

 デジタル(ISDN)回線であっても、電話機やFAXの場合は、着信そのものはされても、これに応答する端末機器が存在しなければ「端末属性不一致(088)」を返します。
これによりデジタル回線が示唆されることになります。
 


2. デジタル回線
 
相手端末の種類・状況がわかります。


「その他の正常クラス(031)」は、デジタル回線です。(例:プロバイダ等)


「相手ユーザ応答なし (x018)」は、デジタル回線です。(例:TA)


「端末属性不一致 (x088)」は、多くの場合 デジタル回線です。(例:FAXや内線)
 → 次項で解説

 


3. デジタル回線の構成
 
端末属性不一致の原因を推定する。


「端末属性不一致 (x088)」は、多くの場合
 ・「低位レイヤ整合性」の不一致 → PBX(デジアナ複数収容)・ダイヤルインの設定があるなど
 ・「高位レイヤ整合性」の不一致 → 電話専用・G4FAXやビデオテックスなど
が原因で返されるコードです。


切り分けの目安は、「情報提供源」にあります。

たとえば、上記の情報提供源は「相手局交換機」とあります。
これは根源的な低位レイヤ整合性の不一致・すなわち電話番号(局代表)・伝送速度の不一致・ グローバル着信の不許可など、相手方が複数の機器(カスケード接続)であることが示唆されています。
低位レイヤの不整合であれば、ほぼ回線契約上のレベルといえます。
 

一方、高位レイヤ整合性の不一致は、多くの場合、上記のように自分のTA・DSUが情報提供源となります。 この場合、ISDNの機器はあり・動作もしているが・データ64K端末はこの番号にない、ということになります。
言い換えれば、高位レイヤはユーザーに変更が可能な構成であること示唆されます。
たとえば iナンバーを用いて電話専用・G4FAX専用番号等に設定している場合や、サブアドレスの設定などです。また、相手方が単体機器 (単体構成)である場合によく見られます。

ただし、1台のTAで ダイヤルインが設定できる機種もあることから、この反応特性を用いた ダイヤルイン・iナンバーの 確実な切り分けはできません。重要な目安にはなりますが、最終的には他の確認方法と複合して、厳密に切り分けを行う必要があります。
 


知財情報:このページの「3. 」の方式を請求項に含むダイヤルイン・iナンバーの切り分けに関する装置の特許出願が確認されています。ただしDAブラックホールを用いて目視にて 切り分けを行う場合は知財上の問題は生じません。しかし、一体化した装置として販売する場合は念のため知財情報の確認を推奨します。

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